
当方の漫画作品、「同想会」の表紙絵です。
本編はこちら↓

漫画作品「同想会」
本作はLIPOS立ち上げ前の2019年に自主制作で描いた、20ページの漫画作品です。サンプルとして制作したものではないのですが...
表紙のデザインにあたっては、作品の要素を単語に分解して整理することから始めました。
「暗い過去」「明るい未来」「学生時代」「振り返る」「出会い」「謎」「違い」「同じ」
──これらのキーワードをもとに、ビジュアルと構成を組み立てています。
タイトルロゴについて
既成フォントをベースに、必要最低限の加工を施した「控えめな作字」としました。
文字のデザインは、以下のような印象を与えます。
- 加工が多く・太字・鮮やかな色味 → ギャグ・低年齢向けの印象
- 加工が少なく・細字・落ち着いた色味 → シリアス・高年齢向けの印象
本作はその中間を狙い、
- 加工:多すぎず少なすぎず
- 太さ:細め
- 色味:やや落ち着きのあるトーン
といった程度のバランスを目指しました。
フォントには学校を連想させる「教科書体」を選び、主題となる「学生時代の記憶」とリンクさせています。
「あまり記憶に残っていない青春時代」というテーマに合わせ、輪郭にボンヤリとしたボカシ効果を使用しつつも、「想」の文字は「想い」がキャラクター全員に共通していることをイメージさせるためハッキリとした色味で大きく。
華美な装飾は避け、あくまでシンプルに訴えるような表現を心掛けました。
色と構図について
イメージカラーは、「灰色の青春時代」を象徴するグレーと青。
グレーには「曖昧な記憶」を表現する狙いも含めています。
それらを上下に配置し、形状を調整することで「右肩下がり」と「V字回復」という対照的な要素を一枚の中で共存させるような構成にしています。
また、キャラクターイラスト部分に多くの色味を含んでいるため、背景にはグラデーションなどを用いず、あえてシンプルな単色ベースで仕上げました。
大部分の背景に白を使用したのも、キャラの輪郭を際立たせつつ、「空虚さ」を視覚的に表現するためです。
これらの要素を重ねて、作品の世界観やテーマが伝わる表紙となるよう設計しました。
本作のような漫画作品の表紙デザインも承っています。
ぜひお気軽にご相談ください!